さて、今回は、
前回途中になってしまった
抑揚についての記事の
続きをご紹介していきたいと思います。
まず、前回までの簡単なおさらいですが、
説得力のある魅力的な話し方を
手に入れるためには
『抑揚』が非常に重要だあるという
話をしました。
で、抑揚をつけるためには、
【1】声の高低
【2】声の大小(音量)
【3】話すスピード
【4】感情・気持ち
の4つがポイントになるよ、
とお伝えしましたね。
思い出しましたか?
前回、メリハリをつけるという講座で
【1】の声の高低はお伝えしましたので、
今日は、
以下の2点についてお伝えします。
声のボリュームを調節しよう
音程がコントロールできるようになったら
次に気にするべきは
声の大きさです。
こちらも、強弱が重要です。
クレヨンしんちゃんに
ボーちゃんという
キャラクターがでてきます。
見たことある人が多いと
思うのですが、
ボーちゃんの話し方は
とても、いいサンプルです。
もちろん、悪い意味で(笑)
ボーちゃんの話し方は
ボーっとしていて、
ビジネスマン世界では
とても通用しない
話し方をします。
で、そのぱっとしない
話し方に聞こえる最たる原因は
この声の抑揚のなさなのです。
なかでも、
ずーっと、同じ声の大きさが続くと、
人は、話しに集中しなくなります。
そして、プレゼンでその話し方が
つづくと、見ている人は
眠気を堪えるのが大変になるのです。
ここで、プレゼンターが少しでも
声に高低と強弱をつけてくれたら
だいぶ違うんですけどね。
声に強弱をつけるコツ
強弱をつけると言っても、
適当につければいいかというと、
もちろん、そんなワケありません。
ちゃんと、つけるポイントがあります。
ポイントは、以下の2つです。
1.強調したい単語を大きめの声にする
2.単語の一音目をしっかりと出す
では、詳しくみていきましょう。
強調したい単語を大きめの声にする
たとえば、社内で関連部署も含めた
プレゼン自己紹介の時の挨拶は
こんなことをいったりするでしょう。
「わたくし、営業推進部の山田と申します。」
この中で、注目させたい
キーワードは、
「営業部」と「山田」ですよね。
ですから、この場合
「営業部」と「山田」を
大きめにすればいいのです。
すると、声のダイナミクスはこんな感じになるでしょう。
※太字がボリューム大きめ
「わたくし、営業推進部の山田と申します。」
こうすることで、単調で飽きっぽい
話し方にならないだけでなく
注目させたいところに、注目させるという
こちらの狙いも達成されます。
単語の一音目をしっかりと出す
こちらは、一音目にアクセントを置き、
しっかりと声を出して話すノウハウです。
実際に例を出します。
先ほどの自己紹介に
こちちらの、ポイントを加味すると
以下のようなアクセントになります。
わたくし、えいぎょうすいしんぶのやまだともうします
これは、アナウンサー学校などに
いけば、必ず教わる話です。
テレビのナレーターの話し方を
注意して聞くと、
そういう強弱になっていますので、
是非、確認してみてください。
また、これもアナウンサー学校などに
入学しないとなかなか知る機会がない
ノウハウですが、
「助詞の部分や単語の終わりで、
語尾の音程を上げないこと」
も重要です。
たとえば、さきほどの文例でいけば、
わたくし、えいぎょうすいしんぶのやまだともうします
ここに、アクセントがはいってしまうと
すごく間の抜けた感じに聞こえてしまいます。
説得力のないいかにも素人っぽい
話し方ですね。
ですから、
まとめると、
・強調したい単語を強く
・一語目の音を強く
・助詞や単語の最後で音程を上げない
以上のことに注意してはなすと、
抑揚が効いた
説得力のある話し方になります。
話すスピードについて
音程のコントロール
強弱のコントロールができたら、
次は、スピードのコントロールです。
ずーと、同じリズムで
話をしていると
聞いているほうは、
眠くなります。
昔、僕が高校生の頃
ある現代国語の先生がおりまして、
その人の授業が
とてつもなく、子守唄のようでした。
僕は、別に優等生ではないですが、
「ちゃんと真面目に授業を受けよう」
という気持ちで、臨んでいたのです。
しかし、あまりにも
やさしいララバイに
打ち勝つことができず
たいてい、その授業の時は
後半の記憶がありません。
で、何が眠りの世界にいざなうのか?と
いうと、やはり抑揚のなさなんですよね。
で、その先生は
音程も強弱もあまりなかったんですが、
極めつけは、このスピードの部分ですね。
メトロノームのような
一定のリズムの話し方で、
だんだん、催眠術にでも
かけられているようでした。
催眠術とかでもそうですが、
一定のテンポの繰り返しに
人は弱いです。
と、余談が過ぎましたが
要するに、緩急をつけて話さないと
人は、注意を向け続けてくれません。
とくに、それが、ある程度
長時間の場合は顕著にでます。
では、どこで、強弱を意識するばいいか?
ですが、キーワードは
重要な部分です。
重要な単語だけ
ワンテンポ遅くして、
ゆっくり話すようにしましょう。
こちらも、例をだしてみます。
なお、国語の先生をイメージしています。
「今週の期末テストの出題範囲のなかでも、特に、ここが、重要だよ。」
※太字部分をゆっくり
このように、特定の箇所をゆっくり言うことで、
聴講者も、「あ、ここがポイントなんだな」と
理解してくれます。
感情を載せる
声の高低をコントロールして
声の強弱をコントロールして、
声のスピードまでコントロールできるようになったら、
最後は声の質についてこだわるのが、話し方のコツです。
声の質というとのは、
楽器でいえば音色にあたります。
トーンですね。
で、この声のトーンで重要なことは
感情を表現するということ。
人間の声は、非常によくできていて
声の質だけで、発話者の
気持ちを理解できるように
なっています。
たとえば、
「ありがとうございます」
という言葉一つとっても、
心がこもっている人と
口先だけで言っているな、と思う人を
判別できると思うんです。
これは、声のトーンに
感謝の気持ちが乗っているかどうかなんです。
会話やスピーチの最中にも
いくら抑揚をつけても、
そこに感じてもらいたい気持ちが乗らないと、
相手の心にはなかなか届きません。
ですから、抑揚の最終段階では
その時感じている自分の気持ちを
しっかり声(音)に乗せる、
という意識を持つようにしましょう。
まとめ
さて、いかがでしたか?
今回は、
「話し方のコツは抑揚にあった!」の
第2段として、以下の3つの点の重要性を
説明しました。
【1】声の大小(音量)
【2】話すスピード
【3】感情・気持ち
なお、上記をすべて自在にコントロールできるようになれば
あなたの話し方レベルは
日本でもトップ1%に入ることができます。
それくらい、
完璧にできる人は
少ないということです。
少しづつ、普段の会話に
活かすようにしてくださいね。